むし歯はどうしてできるのですか?
歯を抜いたままにしておくとどうなるの?
タバコは歯にも害がありますか?
痛くないむし歯を治したら痛くなったのはどうして?
口腔内のむし歯菌(ミュータンス菌)は、糖質からムチンなどの粘着質かつ水に溶けにくい多糖体を作ることにより、歯の表面に 貼り着きます。この歯垢の中でミュータンス菌は糖質を餌としてさらに増殖し、歯垢1mg中1億もの細菌数に達します。そして、歯垢の中ではミュータンス菌
から発生した乳酸などの酸が歯のエナメル質のカルシウム分を溶かすことにより歯に穴があき、むし歯ができるのです。
歯を抜いたまま放置すると、隣の歯が傾いてきたり、移動したり、グラグラしてきたり、噛む相手側の歯が伸びてきてしまった
りします。また、物を噛む"力"は奥歯が1本なくなっただけでも全ての歯が生え揃っている場合の2割程度に減少してしまいます。さらに、食べづらくなるば
かりか筋肉や顎の関節に障害をもたらす場合もあります。
タバコのニコチンは、歯周組織の血管を収縮させることにより血液の供給量を減少させる他、歯周病の原因となる細菌に対する
抵抗力や治療した箇所の回復力を低下させてしまいます。その結果、気づかないまま歯周病が知らない間に進んでしまうことがあります(ニコチン性歯周炎)。
従って、歯周病の予防や治療を円滑に進めるためにも、喫煙者の方には禁煙することをお薦めします。また、歯の表面にこびりついたヤニは、歯磨きでは取り切
れないため綺麗にすることは困難であるといわれていますが、当クリニックの歯面清掃器〈プロフィーフレックス〉の使用により取り除くことが可能です。
むし歯がゆっくり進行すると、その間全く痛みを感じない場合があります。そして、気づかないままに穴が開いたり以前に治した詰め物が外れてみて、はじめてむし歯ができていることを知るのです。また、歯科医院でむし歯が発見された場合は、その時点で治療を受けることになります。
むし歯の病巣が深いほど歯の神経に近くなるため、歯を削ったり詰め物や被せ物を入れる際の刺激が神経にダメージを与えやすく なります。そのため、痛みのなかった歯が治療した途端にしみて痛くなるという事態が起こるのですが、噛むときだけ響いて痛いという場合もあります。また歯の神経は、一度ダメージを受けると回復に長い日数が必要となるためその間は痛みが続きますが、治療後1~2ヶ月が経過すると神経自体がその刺激に対応して
痛みがなくなっていきます。
そこで、治療後の歯の神経のダメージを防止する最も効果的な対策は、神経そのものを抜いてしまうことです。これで、歯がし みて痛むという事態は起こらなくなります。ただし、歯の神経を取ると痛みを感じなくなるため、むし歯が再発・進行しても気づかず発見が遅れがちになります。
また、歯周病に対する抵抗力も低下して進行が早くなります。このように、結果的に歯の寿命が短くなる可能性が高くなることから、可能であれば神経は取らずに治療することが望ましく、痛みが治まるまで一時的に我慢していただいた方が賢明なのです。また、痛みを緩和する方法は何通りかあり、症状に応じて対応す
ることで痛みをコントロールすることができます。しかしながら、あまりにも痛みが強い場合はその時点で歯の神経を抜くことになります。
当クリニックでは、「できるだけ歯を削らない・神経を取らない・歯を抜かない」という治療思想に基づき、MI治療を行っています。
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